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高野山夏季大学 参加者募集(毎日新聞)

※ 本記事は持明院または高野山寺月会とは関係ありませんので、お問い合わせは直接下記お申し込み先にお願いします。

2010年6月16日(金)毎日新聞より

第86回高野山夏季大学を開催します。

<会期>8月6日(金)~8日(日)

<会場>高野山大学松下講堂黎明館(和歌山県高野町)

<講師(敬称略)と日程>

◇第1日

  • 開講式(15時)
  • 自分という人生の長距離ランナー」スポーツジャーナリスト、大阪芸術大教授・増田明美
  • 大家族 ささえ愛、見守り愛、励まし愛」タレント・西川ヘレン

◇第2日

  • ぼくが見てきた戦争と平和」写真家・長倉洋海
  • 対話の時代に向けて」劇作家、演出家、大阪大教授・平田オリザ
  • 山内見学・写経会
  • 将棋から学んだ事」将棋棋士九段・谷川浩司
  • 地球温暖化の最前線」WWFジャパン気候変動プロジェクトリーダー・小西雅子

◇第3日

  • 菩薩不趣涅槃」高野山大学長・藤村隆淳
  • 文明の星時間-脳科学からみた過去・未来」ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー、脳科学者・茂木健一郎
  • 閉講式(12時半ごろ終了)

<聴講料>1万4000円

<定員>先着800人

<宿泊>希望者には宿坊をあっせん。2泊5食付きで1万6000円(申込書参照)

<申し込み方法>
所定の申込書を送りますので、あて名と必要枚数を明記した返信用封筒を封書で送ってください。申込書1枚の場合は80円切手、2枚以上は90円切手を張ってください。

<送付先>
〒530-8251
毎日新聞大阪本社事業部 高野山夏季大学係

(06-6346-8377 平日10~18時)

▽申込書は
http://www.mainichi.co.jp/event/culture/koyasan/
からもダウンロードできます。
今年から聴講料の送金方法が郵便振替に変更になりましたので、ご注意ください。

主催 毎日新聞社、総本山金剛峯寺
後援 高野山大学

高野山夏季大学

2010年6月17日(金)毎日新聞より

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走:増田明美さん

スポーツジャーナリスト
大阪芸術大教授

マラソン選手のころ、復活をかけて走ったレース中、 「お前の時代は終わったんや」というヤジに、ショックで足が止まりました。しかし、後ろからきた市民ランナーたちが、私を追い越す時に肩をポン、とたたいてくれたり、「一緒に走ろうよ」と声を掛けてくれたり……。おかげで再び走り始め、完走することができました。

この経験は人生の道を走る上での教訓になっています。私も自分に余裕のある時には、苦しそうな人に声を掛け、補給の水を渡してあげたいと思います。

自分という人生の道を軽やかに走るために大切なことは何でしょう?「二本の脚は二人の主治医」という言葉があるように、まずは適度な運動習慣を持ち、自分を支える丈夫な脚を作ること。そして、「どんな心の有り様で生きるか」だと思います。

略歴 1964年、千葉県生まれ。84年ロス五輪女子マラソンに出場。著書に「夢を走り続ける女たち」、小説「カゼヲキル」。

家:西川ヘレンさん

タレント
敗戦の痛みが色濃く残る1946年秋、私は京都の下町で産声をあげた。父はアメリカ人、母は京都の女性。ハーフとして生まれた私の幼少時は差別といじめの毎日。そんな時、母は大きな愛で力強く守ってくれた。母子家庭で青った私の夢は「結婚したら大勢の家族と一緒に暮らしたい」だった。

その後、芸能界に入り、夫(きよし)と出会う。周囲の猛反対を押し切り、67年に結婚。2男1女を授かる。

夫の両親、私の母。3人の親と40年間同居し、常に12~13人の大家族と一緒こ暮らす。歳月とともに3人の老親たちは次々と介護が必要となり、多重介護を経験。母と義母をみとり、90歳の義母の介護は今もなお続いている。現在は長男夫妻と孫を加え4世代同居。

略歴 著書に「幸せの鐘がきこえる」「西川ヘレン&かの子のおいしい和風レシピ」「ヘレンのもう、いや!多重介護奮戦録」。毎日新聞夕刊に「西川ヘレンのこれ食べてみて」を連載中。

撮:長倉洋海さん

写真家
20代の私は、世界を揺るがすような1枚を撮ろうとしていた。しかし、ソマリアの難民キャンプで、浮き出たあばら骨を隠そうとする少年や、疲れきっているはずなのに笑顔を向けてくれた少女の姿に、相手は人間なのだと気づいた。内戦のエルサルバドルで、100体を超える死体を撮りながら泣くことがなかったのに、遺体にとりすがる家族を見て涙があふれた。アフガニスタンの男の子に「(爆撃で危険なのに)どうして逃げないの?」と尋ねると、「おじさんは自分の故郷が好きじゃないの」と切り返されたこともあった。

出会いを重ねるうちに、大手メディアが伝えることのない人間の美しさや豊かさ、温かさこそ写し取りたいと思うようになった。世界のさまざまな地域で生きる人々の姿を通して、私が見、ふれてきた世界を映像と言葉で語りたい。

略歴 1952年、北海道生まれ。通信社勤務を経て80年からフリー。第12回土門拳賞などを受賞。写真集「地を駆ける」など

交:平田オリザさん

内閣官房参与、劇作家
演出家、大阪大教授

昨今、「コミュニケーション能力」という言葉が、いささかヒステリックなほどに叫ばれています。しかし、では、それが何かと問われると、ひと言で説明するのは難しいと思います。

「コミュニケーション能力」とは、読み書き算盤(そろばん)のように何か固定した能力ではなく、時代によって、その期待される内容が大きく異なります。

この講演では、異文化コミュニケーションの特徴、日本人や日本語のコミュニケーションの特徴を考え、その上で、今後、私たち日本人が、新たに身につけていかなければならない新しい時代のコミュニケーション能力とは何かを考えていきたいと思います。

略歴 1962年、東京都生まれ。大学在学中に劇団「青年団」を結成。95年「東京ノート」で岩田國士戯曲賞受賞。世界各国で作品が上演・出版されている。「対話のレッスン」「コミュニケーション力を引き出す」など著書多数。

棋:谷川浩司さん

将棋棋士九段
将棋を覚えて43年、棋士になって33年がたちました。記憶力、思考力、創造力、決断力─入生で必要とされるさまざまな力を、私は将棋から学びました。

また、スポーツの世界と違ってトーナメントプロとして長く戦えるのが、将棋の世界の恵まれたところですが、その半面、モチベーションを保ち続けるのはそう簡単なことではありません。

才能とは、瞬間的な閃(ひらめ)きではなく、日々の研究の積み重ねを自然にできる事、そして、常に新しい気持ちで臨める事ではないでしょうか。

新しい世代との戦いが年々厳しくなってゆく中で、トップクラスの地位を維持するために心掛けている事をお話ししたいと思っています。

略歴 1962年、神戸生まれ。83年、史上最年少の21歳で名人位を獲得。84年に九段に。97年、十七世名人の資格を得る。著書は「集中力」「構想力」など多数。

気:小西雅子さん

WWFジャパン気候変動
プロジェクトリーダー

気温上昇がもたらす自然環境への変化はすでに無視できないところまできています。今私たちがなじんでいる四季ある美しい国日本の季節感も失われ、強大化する台風や海面上昇などの被害も大きくなるでしょう。

温暖化対策は世界が一致して協力することが不可欠です。しかし、経済活動と密接に結びついているために、し烈な国際交渉が繰り広げられています。その現場は、怒りあり、涙あり、感動ありの人間ドラマの世界でもあります。

今回は、地球温暖化の科学から、100年後に予測される影響などを解きほぐし、世界は何をしようとしているのか、国際交渉の最前線の動きを解説します。後世のために何ができるのか一緒に考えていきたいと思います。

略歴 05年に現職就任。温暖化交渉の国際会議に参加し政策提言。元アナウンサーで、1997年に気象予報士を取得。日本気象予報士副会長。近著「地球温暖化の最前線」

慈:藤村隆淳さん

高野山大学長
紀元前5~6世紀に興起した仏教は、時空を超えて今日に至っている。教祖ブッダ釈尊に始まり、全仏教の根本は最も端的に言えぱ「慈悲」の教えであり、その実践にある。釈尊の入滅数百年後に大乗仏教が生まれ、その担い手の中心となった在家者たちは、釈尊に代わる慈悲行の実践者として考えたのが「大乗菩薩(ぼさつ)」であった。しかし、ここで言う「菩薩」とは決して特有の者を指すのではない。

「普薩」の語義・解釈・用例、菩薩思想の起源・展開、さまざまな実践徳目について概観し、密教経典及び真言宗祖弘法大師空海の著作などから「菩薩思想の極致」に関して述べ、現代社会におけるその意義について話してみたい。表題の「菩薩不趣涅槃(ねはん)」は、真言宗の常用経典である「般若理趣経」のエッセンスを100字の韻文としてまとめた個所に見られる文句である。

略歴1944年、兵庫県生まれ。90年、高野山大学教授に就任、07年から現職。

脳:茂木健一郎さん

脳科学者
私たちが歴史から学ぶべき最大のレッスンは何か?それは、歴史を単なる事実の集まりや、年号の集合体としてとらえるということではないだろう。その時々を生きる人の視点からは、自分たちの未来が一体どうなるのか、わかったものではない。一瞬先は暗闇。その暗闇の中への命がけの跳躍から、歴史はできている。そして、そのような跳躍に寄り添って感じ、考えるということが、 「歴史から学ぶ」という営為の中心になければならない。(著書「文明の星時間」あとがきより)

略歴 1962年、東京生まれ。専門は脳科学、認知科学。「クオリア」(感覚の持つ質感)をキーワードとして脳と心の関係を研究するとともに、文芸評論、美術評論にも取り組んでいる。「脳と仮想」で、第4回小林秀雄賞を受賞。「偉人たちの脳」「トゥープトゥーのすむエリー星」(いずれも毎日新聞社)、「脳とクオリア」「プロフェッショナルたちの脳活用法」など著書多数。


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