持明院「はすの会」高野山の納骨と永代供養墓

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会報No.59‐2020春

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はすの会_会報59号


二つの信仰

 古来から神々が住むといわれていた霊峰高野山は、二つの大きな柱(信仰)に支えられ、時の流れと共に栄枯盛衰をくり返しながら不死鳥のように生き抜いてきました。

 信仰の主柱は、宗祖空海が弘法大師となられ、今もなお奥之院に生身をとどめ、未来の佛弥勒菩薩(みろくぼさつ)がこの世に出現される、その時迄生きとし生けるものすべてを救済(くぜ)し続けているという入定(にゅうじょう)信仰即ち「大師信仰」です。
 今一つは、お山それ自体の「高野山信仰」です。大師信仰と相俟(あいま)って平安の後期以降急速に広まっていきました。

 『一度参詣(いちどさんけい)高野山無始(むし)の罪障道中滅(ざいしょうどうちゅうめつ)』ということばに示されているように高野山は仏の浄土であり、その地に“徒歩”で一度でも参詣すれば、人間が生まれつき持っているといわれる逃れがたい罪まで消滅して清らかな身になることができるという信仰のことです。
 「高野山は清浄の地なり、大師入定して、久しく慈尊(じそん)(弥勒菩薩(みろくぼさつ))の出世、三会(さんね)の暁(あかつき)を期する所なり」と、時の右大臣藤原宗忠の日記『中右記』に見られる通り、この二つの信仰は不可離なものとして幅広く人口に膾炙(かいしゃ)していきました。

 その目的である「現世安穏(げんぜあんのん)」と「後生善処(ごしょうぜんしょ)」(この世を安らかに暮らし、来世は浄土に生まれること)を一心に念じながら皇家・貴族から庶民に至る幅広い層の人々が徒歩で険しい山道をよじ上り、敬虔(けいけん)な気持ちで参詣されたのです。

 “ありがたや 高野の山の岩蔭に 大師はいまだ在(おわ)しますなる”
 鎌倉時代には比叡山の管長・慈鎮和尚(じちんわじょう)が高野山に登られたその喜びの歌に宗旨宗派を超えた信仰の厚さが表れています。

 以来千二百年余、高野山は今も尚心の拠り所とされる人々の(信仰)に支えられ、奥之院の弘法大師御廟を中心にして日本有数の(信仰の霊場)としての地位を確立しています。

 仙陵(せんりょう)」と呼ばれる皇族の墓所、参道の左右に林立する三十万基ともいわれる墓石や供養塔、関東大震災を初め各地大災害の慰霊塔の数々がそれを如実に物語っています。
 間もなく春のお彼岸、お大師さまと共にお待ち申し上げます。

弘法大師像
仏舎利宝塔に建立された弘法大師像

彼岸(ひがん)は私たちの心の中にある

昨年(令和元年)、皇室におかれては即位のあらゆる儀式や行事を恙(つつが)なく修められ、本年は厳かに明けました。

 間もなく春のお彼岸、合同法要の日が近づいてまいりました。「春分の日」の制定では「自然をたたえ生物を慈(いつく)しむ日」となっていますが「祖先を敬い、亡くなった人を偲(しの)ぶ日」に変わりはありません。

 春分・秋分の日は太陽が真東から上り真西に沈む日で昼と夜の長さが同じです。昼夜が同じということは、お釈迦さまが説かれた中道(ちゅうどう)の教え(どちらにも片寄らない心)と共通しています。私たちの日常の考え方や行為の中では、とにかくどちらか一方に片寄りがちになるものです。しかし、おうおうにしてその時は、なかなかそれを自覚できないものです。

 従って私たちには、自分の行いや心のあり方を冷静に見つめ、日々中道の教えを守って生きていかねばなりません。

 現在、私たちは一年に四回、祖霊が訪れるとされています。正月、盆、それに春秋の彼岸です。そして彼岸は季節の分かれ目に当たり、古来農事と密接な関係をもっていました。

 春夏秋冬、季節の分かれ目は、どこの国もありますが、日本ほど顕著な国は有りません。日本はこの季節感を生活のリズムの中に取り入れてきました。

 彼岸会(ひがんえ)は私たちのこのような感情と重なって生まれてきた日本固有の仏教行事です。

「彼岸」の意は「仏の世界」「悟りの世界」をいい、死後の世界のことを思い浮かべがちですが、それはこの世にあり、私たち一人ひとりの心の中や日頃の行いの中にあるのです。

 従って彼岸は「しあわせ」と同義語と言えるでしょう。
“今日彼岸、菩提(ぼだい)の種を蒔(ま)く日かな”
 皆さまのご参詣を心からお待ち申し上げます。
  合掌
持明院竹内住職
別格本山持明院 住職・竹内崇雄

はすの会スタッフ 前田昭博

 私は入社して25年間大阪の堺市より高野山まで電車通勤しております。
今回ご紹介いたします会員様は、10年前にご縁を頂きました女性の方で、お墓の改葬をはじめご自身が亡くなった後の事(納骨法要、年忌法要、親族の年忌法要等)を早々と準備済で、年に数回お参りにお越しの方です。参拝ができなくなってからは、余った南海電鉄の株主優待券(高野山の乗車券)を有効期限が切れるので前田さん、使って下さい。と年に二回送ってくれます。大変感謝しております。
 大病で余命長くないと宣告されていても、趣味や旅行を楽しみながら前向きに逞しく歩まれる方です。自身の終活の事にも臆さず打ち合わせを望み、過酷な治療状況もお聞かせ頂いて居りました。昨年末に頂いたお手紙をご紹介させて頂きます。

          ◇


 長らくご無沙汰しておりますがお変わりございませんか。
ぐずぐずして居る間に早くも師走に入ってしまいました。
どうにか動ける間に今一度高野山にお参りをと考えて居りましたが、
今の処、果たせそうに有りません。長らくの抗がん剤治療で
免疫力が衰えた為帯状疱疹を発症、重症で痛みが取れない為
ペインクリニックを紹介されて治療を続けて居りましたが、
それも予想した程効果が無くそろそろ打ち切るべきかと思って居ります。
 九月の検査で肺とリンパ節への移転が見つかり、今後抗がん剤で
抑え切れる物では無いと考えられたので、自らの意志で治療は打ち切りました。
まだ乗り物利用で歩行距離の少ない範囲は一人で出掛ける事も有りますが
何時迄可能か予想がつきません。
 例によって有効期限が残り少なくなって居ますが、無駄にするのも
勿体無いので南海乗車券を同封いたしますのでお役立て下さいませ。
 いよいよお世話になる日が近づいてきたように感じます。
今後共どうぞよろしくお願い申し上げます。

           ◇

 少しでもご安穏にお過ごしされる日々が続く事をお祈りいたしております。
 叶うなら、もう一度お会いしてお話がしたいです・・・。

はすの会、会員便り

改装を終えて心のやすらぎ

 大阪府 亀山 生朗
 この度、先祖と私達夫婦の永代供養を持明院にお願いしました。

 私の実家は岡山県の田舎町にありました。長男である私も弟も高校を卒業して以来故郷を離れており、実家には母と妹が住んでいました。その母が平成29年12月に百一歳で永眠しました。すべてを相続した妹は、いずれは娘のところに行くことになっていましたので、一周忌の法要を終えてから実家の不動産の売却と墓じまいに本格的に取り組むようになり、登記簿の整理と売却先探しから始めました。

 以前から私は自分の墓のことで息子たちに面倒をかけたくないと考えていました。三年ほど前に持明院様のことを知り、毎日の供養と生前供養をしていただけることが気に入っておりました。昨年二月に梅田の事務所で池端様から詳しい説明を受け、六月にお寺と仏舎利宝塔を見学して、私達もここで供養していただきたいと思い、その場で申し込みました。

 池端様から説明を受けた時、実家の墓じまいについても、改葬の方法や行政への対応などをご指導いただきました。その後、弟と妹に高野山への改葬を提案しました。

 実家の宗派は真言宗であり、祖父や母は高野山に何度もお参りしていたので、お大師様のお側で土に還ることをきっと喜ぶだろうと意見が一致し、話を進めることにしました。ところが、不動産の売却が難航したために改葬ができるかどうか大変心配な事態になりました。やっと売却の目途がついて菩提寺に相談できたのは九月末でした。幸いこちらの事情をご理解いただきましたので、すぐに持明院様に入会を申し込みました。

11月に一年前から決めていた母の三回忌の法要を終えてから墓と仏壇の撥遣(はっけん)供養を行い、墓を撤去して先祖の遺骨をすべて持明院様に移しました。

 12月18日午前七時から、ローソクの灯りだけの荘厳な雰囲気の本堂で納骨法要を執り行っていただきました。晒(さらし)の袋に入れて送った遺骨が立派な桐の箱に収められているのを見て、丁重に扱っていただいていることに感動いたしました。

 この法要には図らずも十名の外国人が参列してくれました。この日宿坊に泊まったのは私たち以外は全員外国人で、日本文化に直に触れたいと希望する人達が早朝の勤行を見学したそうです。

 その後、仏舎利宝塔で祖先の位牌と自分達の位牌に初めて対面しました。

 こうして一年間にわたる大仕事の最後の行事をおかげさまで無事に終了することができて安堵するとともに、持明院様に永代供養をお願いしてよかったとつくづく感じました。

 持明院様、はすの会事務局の皆様には大変お世話になり感謝しております。本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

持明院玄関前にて、ご本人(右)、弟様(中)、妹様(左)

編集部の声

ご先祖さまを敬い絶やすことなく引き継いで守っていこうと
されている深く強い想いが伝わって参りました。
これからもご期待に沿えるように私どももより精進いたします。

お知らせ ご遺骨お引取の件

前回会報No..58でご案内致しましたご遺骨の引き取りに関しましては、会員様に次の通り対応させていただきます。

  • 納骨法要は高野山持明院で行いますので、持明院までご遺骨をお持ちいただき納骨法要を営まれる方は、従来通り希望日時に納骨法要をお受け致します。
  • 事情によりご遺骨をご持参できない時は、はすの会事務員がご自宅まで引き取りにお伺いさせていただきます。ご希望の場合は交通費と引き取り料金(1万円)でお受けいたします。 

  • ご持参もはすの会での引き取りもかなわない場合は、現在唯一遺骨宅配サービスを行っている『ゆうパック』で郵送いただければはすの会にてお受け取りいたします。
  • 一番最後にお亡くなりの方は、必ず誰かに委託しなくてはいけません。その場合、自身のご遺骨は委託者に、郵送か、引き取りにお伺い希望か、委託者が高野山まで持参するか、を明確にお伝え頂く必要がございます。

既に近畿圏内で、ご遺骨を引き取りにお伺いした事はございますので、ご遺骨引き取り希望時は、お気軽にお問合せ下さい。

春季合同法要のご案内

高野山にも春が訪れようとしております。
今年も皆様ぜひお参りにお越しください。

日時 令和2年3月22日(日)12時30分より
(集合12時15分)
場所 持明院・本堂
(和歌山県伊都郡高野町高野山455)
法要料
(参加費)
無料
(ご希望によりお布施は受け付けております)
ご参加 自由・予約不要
仏舎利宝塔の参拝時間 午前の部
10時~11時30分まで
午後の部
法要後~15時30分まで
  • 法要の時間は約40分で、その前後に仏舎利宝塔のお参りもできます。
  • ご親族だけでなく、ご友人などもご参加いただけます。
  • 当日は12時30分ちょうどから始まりますので、15分前までにお越しください。
  • 持明院には駐車場がありますが、台数に限りがございますので、できるだけ電車・バスでお越しください。
  • 高野山は山下より温度が下がりますので、冷えやすい方は念のため羽織るものをご持参下さい。
  • 持明院でご昼食をご希望される方は、ご予約が必要です。
    お一人様2,100円(精進料理)
    お子様向けもご用意できます



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