持明院「はすの会」高野山の納骨と永代供養墓

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会報 No.57(2019春)

  • 2019年2月13日(水)
  • カテゴリー|未分類

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高野山町石道(ちょういしみち)は神仏融合の遺産

世界遺産として高野山はよく知られていますが、正式には「紀伊山地の霊場と参詣道」という名称で登録されています。「高野山町石道」は熊野古道小辺路(こへじ)と共に参詣道としての重要な役割を果しています。因みにかつて高野山への登り道は七つ有り「高野七口」と呼ばれていました。

中でも弘法大師(空海)が開かれた表参道(町石道)は参拝者によく利用され、道標(みちしるべ)として町石(ちょういし)が建立されています。開創当時は、あるかなきかの小道で、人々が踏み迷わないようにと、お大師さまが道標として木製の卒塔婆(そとば)を一町(ちょう)(一〇九メートル)ごとに建てられたのが、その始まりと言われています。

長い年月の間に木製の卒塔婆(道標)は朽ちてきたので、鎌倉時代に入り、一二六五年から二十一年をかけて石造り五輪塔形の高野山町石卒塔婆に改めました。基点は山上の根本大塔(こんぽんだいとう)で慈尊院側(最初の一町)に百八十基、奥之院側に三十六基(最後の一町は御廟(ごびょう))の町石を設けました。その数は密教の胎蔵界(たいぞうかい)百八十尊と金剛界三十七尊に由来し、現在もその多くが当時のまま残っています。

町石には梵字と町数、寄進者の願文が刻まれ、それ自体が信仰の対象となりました。

歴代の天皇や上皇を初め公家や貴人までもあらゆる階層の人たちと同じように徒歩で町石に拝礼されながら聖地に向かわれた、と史書や図絵に残されています。

全長およそ24粁(キロメートル)の町石道には、開祖空海を導いた二柱の明神さまを初めとする神々への感謝と仏法守護の祈りを込めた御社(みやしろ)が創建され、祖師は仏法だけではなく、日本古来の神々も大切にされた神仏融合の精神が随所に表われています。

このような千年以上に亘(わた)る神と仏が調和した祈りの姿が日本人の信仰の源泉であるとしてユネスコに評価され、文化遺産に登録されました。

日牌之契證(にっぱいのけいしょう)─毎日読経供養するという証明書─

高野山寺月会代表 上善 嘗二

皆様のご信仰のお陰をもちまして持明院の「永代供養」も年毎に増え、当山への納骨も数を増やしています。

持明院の納骨供養の法会の時には「日牌之契證」を掛軸とし差し上げていますが、その内容は漢文体で読解が難しいため、誠に僭越(せんえつ)ですが意訳を試みました。

正鵠(せいこく)を得ませんがご寛容下さい。


この高野山金剛峯は【注1】五部の曼荼羅(まんだら)がかけられる所であり、奥深い禅(瞑想・三密加持)の聖地である。この濁世(じょくせ)(現世)の人々を教え導き、大いなる後世利益を与えてくれる。今、ここで信心深い檀主(皆さま)の清らかな心から私財を投じて亡き人のご冥福を祈り、自らの福報を願う。叶うか否かは、良い因には美果がつくので、無駄になることがあろうか。

ああ!尊い密檀(高野山)よ!

朝な夕なに瑜伽行(ゆがぎょう)修行の声が聞こえ、素晴らしい供え物は一日も欠かせることがなく、とくに春秋の彼岸の供え物や盂蘭盆の祭りは、尚さらである。永い年月の後、梅咤麗耶(マトレイヤ)(弥勒菩薩)が天上界より下って、衆生を救済し、竜華樹(りゅうかじゅ)の下の【注2】説法会に導き、悟らせることを切に待ち続ける。これが大師の最後の願いであり、これを疑う者がいようか。

【注1】
その種類や形態によって五部(仏部・金剛部・宝部・蓮華部・羯磨(かつま)部)の曼荼羅が掛けられる。
仏の一般的なものから種子や持物・印相や立体的な仏像で表したもの。

【注2】
後世、自ら仏を具現した空海に大師信仰が生まれ、高野山を未来仏である弥勒菩薩下生(56億7千万年後)の浄土とする信仰が基礎となり、その時大師も一緒に出定・下生すると伝えられる。

皆さまにはお健やかに春のご登嶺をお待ち申し上げます。

はすの会・会員便り

亡父の五十回忌に添えて
大阪市住之江区・山下スヱ

「はすの会」会員の山下様から毎年の合同法要に合わせ供養料と近況を綴ったお手紙が届きます。
今回は50回忌法要でした。
山下様(大正13年生)が永代供養の会員になられて24年、持明院、はすの会とのご縁を大変感謝頂き、有りがたく心温まる言葉で書き綴って頂き、あらためて会員様とのご縁を大切にし続けようと心に誓いました。
(山下スヱ様より掲載のお許しを頂いたのでご紹介させて頂きます。)

前略御免下さいませ。

何時も大変お世話になり有難く厚く御礼申し上げます。平成の世もあと数ヶ月となり、名残りおしく思っています。今年は亡父の五十回忌になります。

色々の出来事が、まるで昨日の事の様に思い出されます。

今から七十二、三年前、父が門徒のお寺様(ご住職)と共に、お大師さまのお膝元(ひざもと)に生まれた由縁(よしみ)から是非高野山にお詣りをと団体で参詣して帰り、とても有難く感動した。また「高野山では持明院様の宿坊で泊り、とてもよかった。お前達も高野山にお参りすることが有ったら持明院様で泊まるように」と申していました。当時は持明院様が讃岐(さぬき)の団体さんの宿泊所だったとの事です。

時を経て、私も上阪し、時々高野山へお参りする様になり、御寺の近くを通る度、父が申していた持明院様だと手を合わせて通っていましたが仏舎利宝塔と共に持明院様の御縁を戴き、これも亡父のすすめが有り御縁につながったのだと、今もお参りする度、また朝の読経にあわせて拝む度に嬉しく尊く思います。

其の父の五十回忌法要には高野山へお参りしてと思うのですが、現在腰が悪く介護の手押車にもたれて歩く様になり一人では遠出も出来ませんし、雨など足もとが悪いと歩く事が大変で、二月の年忌にはお山へは行けそうもなく失礼させて頂きます。

当日は大阪より心から手を合わさせていただきます。姉妹も皆いなくなり、私ひとり生かされて大切な父の五十回忌を、私も九十五才になり、思うよう身体も動かず本当に申し訳なく思います。

暖かくなったら又一度お詣り致したく存じます。お世話計りおかけ致しますが何卒よろしくお願い申し上げます。

高野山持明院様の益々のご繁栄と御一同様のご健康ご多幸を心よりお祈り申し上げます。

かしこ


八方ふさがりでも絶望するな

大阪市淀川区・藤尾 俊郎

昨春、ガンの治療を受けている妻と一緒に、今後の治療方針を聞きに行くと「藤尾さん、この病院では、手術・抗がん剤・放射線治療の三つしかできません。これだけ広範囲にガンが転移していたら、治療するのが難しいのが現状です。非常に厳しいです。」

「もう治療が出来ないという事ですか」

「はい。後は、終末医療の出来る病院をお勧め致します。」

「後、どれくらいでしょうか。」

「数か月、もしくは数週間かもしれません。」と告げられたのです。

余命宣告を妻と一緒に聞いていましたが、妻はとりみだすことも無く冷静に受け止め、病院からの帰り道で、二人で残された時間を大切にしようと話し合ったのです。

宣告を受けてから一週間ほど経ったある日、妻はポツリと話しかけてきました。
「余命宣告を受けてから、いっぱい良いプレゼントを頂いた。」というのです。
そのプレゼントというのは、子供達や兄弟、そして仲のいいお友達から頂いた本当に優しい心からの労りの言葉でした。

この世で生を受けてからご縁のあった方達からの優しい言葉で生まれてきて本当に良かった、幸せでしたと言うのです。

誰の人生にもいつかは訪れる死、そのような時どの様な心構えで過ごせばいいのでしょうか。私たち夫婦は今までの全てに感謝し、一日一日を悔いなく安らかな気持ちで過ごすように努めておりましたが、月日と共に体調も悪くなり、残念ながら天国に旅立ちました。

昨年十一月二十三日、親族一同、納骨法要に持明院に向かいました。お部屋でゆっくり精進料理を頂きながら、妻の遺影写真を見ていたら、「皆、おいしそうに食べてるね。」と言っているようでした。

食事の後、本堂で納骨法要が始まります。

燈明が私たち家族の絆を暖かく見守っているような中、静かに厳かに読経が始まると妻との楽しい思い出が走馬灯のように思い出され、私は心の中でずっと、さようなら、さようならと妻に呼び掛けていました。

法要の済んだ後、小二の孫娘が寺務所で最近持ち始めた納経帳に御朱印して頂いた時、今迄の緊張感から解放されて、孫に満面の笑顔が溢れてきました。帰りの車中、皆が何かしらありがたい、ありがたいと言い出して胸がいっぱいになりました。

我が家の日めくりカレンダーは二十一日で止まったままです。そこには二人の好きな言葉が綴られています。

『八方ふさがりでも絶望するな大空が空いている』

南海電鉄・ケーブルカーリニューアル!2019年3月新型車両に!

リニューアル工事期間(2018年11月26日(月)~2019年2月下旬(予定)は橋本駅で代行バスに乗り換えての上山となります。
合同法要の時には間に合っていて新型車両に乗ることができるはずです。

高野山ケーブルカーは、1930年(昭和5年)に開通し、今年で88周年を迎える国内でも有数の歴史をもつケーブルカーです。真言密教の聖地である高野山へのアクセスとして、全長0.8km、高低差328mを約5分で結んでいます。高野山参拝への旅の交通路としてだけでなく、高野山にお住いのお客さまの足としての役割も担ってきました。今後もその役割を担いながら、更なる魅力向上を図るため、お客さまに「期待感」「癒し・調和」「安全・安心」をお届けするデザインに生まれ変わります。 (南海電鉄ホームページより)

春季合同法要のご案内

高野山にも
春が訪れようとしております。
今年も皆さんぜひ
お参りにお越しください。

■日時
平成31年3月24日(日)
12時30分~13時10分頃

(法要時間約40分・集合12時15分)
■場所
持明院・本堂
(和歌山県伊都郡高野町高野山455)

■法要料(参加費)
無料
(ご要望によりお布施の受け付けはさせて頂いております)

■ご参加
自由・予約不要

■佛舎利宝塔の参拝時間
午前の部
 10時~11時30分まで
午後の部
 法要後~15時30分まで

  • 持明院での法要(合同法要)の開始前後に仏舎利宝塔の参拝もできます。
  • ご親族だけでなく、ご友人などもご参加いただけます。
  • 当日は12時30分ちょうどから始まりますので、15分前までにお越しください。
  • 持明院には駐車場がありますが場所に限りがございますので、できるだけ電車・バスでお越しください。
    ※南海電鉄の特急(こうや号)は、一ヶ月前から予約できます。
  • 高野山は山下より温度が下がりますので、冷えやすい方は念のため羽織るものをご持参下さい。
  • 当日持明院でご昼食をご希望される方は前日までにご予約が必要です。
    ※お一人様2、160円。
  • この時期は大変混雑しており、
    前日のご宿泊はお受けできませんので、
    ご了承のほどよろしくお願いいたします。



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